2019年朗読劇「線量計が鳴る」上演報告

[第56回]公演 1月7日(月)13時30分開演 長野市(長野県)

本年度の幕明け公演は、0℃をはさんで、昼夜の温度差が2度が3度しか
変わらない冬の街・長野市で開催。今までとは違ったプロデュース形体だ。
100人規模の地元企業が主催。自社の集会ホール(100名収容)を使い、
観客はすべて従業員。そもそも、この会社の社長御夫妻が、朗読劇を東京で
観たのがきっかけ。感激した御夫妻が、社員にも是非見せたいと決断!
さすが教育県の長野!ありきたりの新年会より、まず勉強!
終演後、珍事が起きた。劇に感動した高齢の社員が、中村を質問攻め。
「結局何年原発で働いたのですか?」「どのくらい被曝したんですか」等々。
どうやら、中村を本物の原発技師と思い込み、体験談を聞かされたと勘違い
したようだ。後ほどの中村の言は、「オレって化け型俳優?」

 

[第57回]公演 1月11日(金)13時30分開演 仙台市(宮城県)

去年の11月7日の公演で、ホールが満杯になり、100名以上のお客様に
帰ってもらった。
その借りを返すのが今回の追加公演だったが、会場が見つからず、法運寺(日蓮宗)
のご住職に、会場として本堂を開放していただいた。150名くらいは何とかなる
と思っていたが、公演1週前くらいにはすでに予約が一杯。再々上演の声もあがり、
関係者は頭を抱えている。
会場は反応がよく、大きな笑い声や、共感の声が本堂に響きわたった。
東北人が内気だなんて、誰が言ったんだ?少なくとも、仙台人には忖度はない!

 

[第58回]公演 1月19日(土)14時開演 北区(東京都)

主催は、NPO法人福島支援・人と文化ネットワーク。
東京では最北の地域であり、福島に最も近いせいか、福島出身の住人が多いという。
関係者や観客には、中村と同じいわき市の小学校や中学校の卒業生も何人かいた。
会場の北トピアは、王子駅から徒歩で2分。王子駅は東北新幹線や東北本線の通過駅
であり、常磐線とは西日暮里で直結する。
NPOの会長は、講談の神田香織(いわき市出身)さんで、当然のことながら観客
動員に力が入った。定員170人は満員で、中村のいわき弁の語りは、母国語のよ
うに歓迎された。んだっぺ?

公演4日前の1月15日、中村は日本ペンクラブ環境委員会の福島第1原発視察団
に参加。2時間に及ぶ敷地内専用バスによるツアーは、窓を閉めきったまま、1歩も
外へ出られなかった。スポットによっては、毎時200~400マイクロシーベルト
の強烈な放射能汚染区域があり、本質的な問題は未解決のままで、今後100年くら
いの将来は見えない。

 

[第59回]公演 2月23日(土)14時開演 京都市(京都府)

東京生れで、人生の大半を東京で暮してきましたが、小中学校時代を福島県いわき市
(昔の平市)で過ごしたから、そこが第二の故郷なのかも知れません。
第三の故郷となると、「木枯し紋次郎」以来、数多くの時代劇の撮影で、10年近く
通った京都だと断言しても間違いない。政界を引退した後、1997年から3年間、
同志社大学大学院で講師を務めたので、さらになじみが深い。この授業の内容は、
2011年・講談社刊「簡素なる国」で要約された。
朗読劇の京都公演は、2017年10月19日に同志社大学ハーディーホールで
行われたとき以来、2回目である。
会場は左京区の京都教育文化センター。主催は、「バイバイ原発きょうと実行委員
会」「京都府保険医協会」など。定員350席は補助席を使うほどの超満員。
懐かしい知人、友人の顔もちらほら見えた。本(線量計が鳴る)の会場販売も90冊
を超え、新記録。

 

[第60回]公演 3月2日(土)18時開演 名張市(三重県)

家から東京駅まで、車で1時間。東海道新幹線で、名古屋まで2時間。ここで、
近鉄線(大阪方面)に乗りかえ、名張駅まで特急で1時間30分。合計4時間
30分、乗りものの中で座っている。
会場に到着して、約1時間くらいは、舞台のセッティングとリハーサル。
その後開演前までに、50冊の本にサイン。18時開演で、立ったままの2時間
朗読。終わってからの懇親会が2時間。あとは寝るだけ。
公演旅行のパターンは色々あるが、このケースが一番ハードだ。しかし、ボランティ
アの住民たちが、250席を満杯にしてくれたと思うとぜいたくは言えない。
名張市は、藤堂高虎の息子の城下町で、江戸期から昭和の初めまでは、御伊勢参りの
宿場町としてにぎわった。それからは、幸か不幸か開発に乗り遅れ、昭和レトロの
面影が残る。古い建物群、迷路のような細い道。これを活用できないかとも思うが、
行政にはイノベーションの意欲も知恵もないとのこと。一時は、大阪のベットタウン
として、人口も増えたが、最近では減少に向かっているという。
この公演を盛り立ててくれた人たちがいるという事実だけが、明るい要素だ。
何せ、町は行政やゼネコンが作るものではなく、そこに暮す住民たちが創造する
ものだから。

 

[第61回]公演 3月9日(土)18時開演 金沢市(石川県)

この朗読劇は、不特定の市民たちが上演委員会を作って主催する場合が多いが、
他にもさまざまな形がある。
今回は、久しぶりに芸術家集団とのコラボとなった。脱原発をテーマにした
様々な表現者たち(写真家、画家、映画作家、舞踊家など14名)が、3月5日
から10日まで、金沢21世紀美術館を舞台に総合的コラボを展開した。
「もやい展」という冠だが、「縄の結び方」のことで、人々の団結を呼びかけ
ている。どの作品も、表現者たちが原発と正面から対峠しており、力強く魅力的
だった。この催しに参加できたことは嬉しいかぎりだ。

 

[第62回]公演 3月16日(土)13時30分開演 可児市(岐阜県)

主催は、「原発ゼロをめざす可茂の会」と「同・多治見の会」の両者で、
可児市や多治見市周辺のさまざまな団体、グループが結束して、公演
一ヶ月前に入場券を完売した。
活動の中心スタッフは20~30人の中高年女性たちだったが、彼女たち
のきびきびした動きにはびっくりした。
設備の古いホールだったが、彼女たちの中には舞台監督のプロもいて、女性
スタッフたちは、次々とホールの弱点を補正した。
四、五日前に風邪を引き、声が荒れていたので心配したが、当日は、
数回咳込むだけで、何とか無事切り抜けた。
250人の観客全員が応援団のような反応で、心強かった。

 

[第63回]公演 3月24日(日)14時開演 富山市(富山県)

北陸新幹線は、長野へ行くのに何度も利用したが、金沢まで乗ったのは
先週が初めてだった。ずい分時間が短縮されたと感心したが、富山市だと
さらに手前だと気がついてびっくりした。
もう半世紀も前だが、NHKの連続ドラマのロケで、富山に長逗留したことがある。
今では、駅周辺が大開発されていて、昔の風景は完全に消えていた。あのころは、
駅近くに魚市場があり、「ばい貝」という珍味の虜になった。
そのことを話すと、主催の「命のネットワーク・呉東」のスタッフが、
料理店へ連れていってくださった。ばい貝だけではなく白海老もうまかった。
公演も客席は満員、反響も大きく、言うことなし。

 

[第64回]公演 3月30日(土)15時開演 札幌市(北海道)

昨年の秋(9月)での公演は、100人席の小劇場しか借りられなかった。
今回は、アンコール公演の要請に応えたもので、300人の客席は満杯と
なった。主催は、「泊原発を再稼働させない北海道連絡会」。
北海道は知事選の際中で、再稼働推進派と反対派の一騎打ちになっている。

 

[第65回]公演 3月31日(日)14時30分開演 岩内町・共和町(北海道)

札幌から車で約2時間。両町は、泊原発から5~6km以内の最危機地域である。
数千人規模の人口で、中には北電の関係者もいる。あまり表だって意見表明したり、
反対の声を上げられない。集会を開いても、人の集まりが数十人規模でなかなか
盛り上げるのは難しいという。イベントのタイトルが反原発であったり、主催
団体の名称がはっきりしていると、公のホールも貸してくれない。
そんな状況で、今回、120名強の観客を集められたのは大成功。そんたく社会
に一矢を放った。原発さえ無ければ、最高の故郷だと人々は言う。
岩内町には、郷土の風景画家として有名な「木田金次郎美術館」があったので、
駆け足で鑑賞した。木田は、ニセコ周辺の大地主だった有島武郎の支援を受けて、
画業に専念した。地元高校の美術活動も盛んで、他にも有名画家が住み込む風土
がある。

 

[第66回]公演 4月13日(土)13時30分開演 佐久市(長野県)

そもそも今回の公演が決ったのは、昨年九月の松本市(長野県)の公演を、数人の
人々(サラバ原発佐久の会メンバー)が観たことから始まる。佐久市と松本市では
地理的に東西に分かれており、間には山岳地帯が立ちはだかっている。公共交通機関
も便利ではない。しかし、両市の知識人や文化人は、山を越え1時間半のドライブを
ものともせず、往来が盛んである。今回も、同市での公演を見落とした人々が、どっ
と松本市からやってきた。とにかく、知的好奇心が高い。
3週前にはチケットが完売、定員250人のところ、270人が入場した。
公演後、長野市から来たという女性から、是非長野市でもやって欲しいと申し込みが
あった。彼女は、福島からの避難者だという。
新発見があった。ここでは、4月13日時点で桜はまだ開花していない。
残りものには「福」って感じ。

 

[第67回]公演 4月17日(水)18時開演 杉並公演(東京都)

東京での公演は、今回で13回目になる。(世田谷区1、調布1、笹塚6、
三鷹2、立川1、北区1)。日本全国では、67回目となる。
東京での公演の難しさは、公共のホールを簡単に予約ができないことだ。
商業劇場だと、劇場費が高く、最初から採算が取れない。
NPO杉並文化村の人たちは、8ヶ月前にやっとこの小屋を確保し、上演準備に
入った。250~300席くらいの小屋はすべてふさがっていて、ウィークデイの
この日だけを押さえることができた。定員180席は、すでに数ヶ月前から
予約で満杯。文化村の人々が口惜しがることしきりだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2019年4月17日(水)杉並公演(東京都)
18時開演
杉並公会堂小ホール
入場料:2000円
全席自由席190席・車椅子席4席
主催:「線量計が鳴る」を上演する杉並の会

2019年4月13日(土)佐久市公演(長野県)
13時30分開演
市民連錬センター
全席自由席
前売2000円(当日2500円)
高校大学生1000円 小中学生無料
プレイガイド:西澤書店(野沢)
主催:サラバ原発佐久の会

 

2019年3月31日(日)岩内公演(北海道)
14時30分開演
共和町生涯学習センター大ホール
チケット前売り1500円・当日2000円
*高校生以下無料
主催:「線量計が鳴る」上演実行委員会

 

2019年3月30日(土)札幌市公演(北海道)
15時開演
札幌エルプラザ3F大ホール
チケット前売り1800円・当日2000円
(前売り券が完売の場合、当日券はありません)
チケット取り扱い:大丸プレイガイド、道新プレイガイド
主催:泊原発を再稼働させない北海道連絡会

 

2019年3月24日(日)富山市公演(富山県)
14時開演
サンフォルテ・ホール(富山県民共生センター)
全席自由
前売1800円 当日2000円
チケット取扱:アーツナビ
主催:命のネットワーク・呉東

 

2019年3月16日(土)可児市公演(岐阜県)
13時30分開演
可児市文化創造センター 演劇ロフト1F
前売り1500円・当日2000円・高校生以下無料
主催:中村敦夫朗読劇を観る会

 

2019年3月9日(土)金沢市公演(石川県)
18時開演
金沢21世紀美術館シアター21
全席自由席
前売券1800円(障碍者1300円。介助者1名含む)
当日券2000円
前売り完売の場合、当日券はございません。全180席
主催:「線量計が鳴る」金沢実行委員会

 

2019年3月2日(土)名張市公演(三重県)
18時開演
名張市総合福祉センターふれあい
前売:1500円 当日:1800円
(収益金の一部を福島のこどもに)
主催:中村敦夫朗読劇上演実行委員会

 

2019年2月23日(土)京都市公演(京都府)
14時開演
京都教育文化センター
全席自由席
主催:京都府保険医協会

 

2019年1月19日(土)北区王子公演(東京都)
14時開演
王子北とぴあペガサスホール
チケット2000円(全席自由)
主催:NPO法人ふくしま支援・人と文化ネットワーク

 

2019年1月11日(金)仙台市公演(宮城県)
13時30分開演
法運寺
仙台市若林区連坊2-8-10
仙台市営地下鉄東西線 連坊駅 西1出口より徒歩2分
前売券:2000円/当日券:2500円/中高生:1000円
*小学生以下無料
主催:朗読劇「線量計が鳴る」仙台実行委員会