主催は、NPO法人福島支援・人と文化ネットワーク。
 東京では最北の地域であり、福島に最も近いせいか、福島出身の住人が多いという。関係者や観客には、中村と同じいわき市の小学校や中学校の卒業生も何人かいた。
 会場の北トピアは、王子駅から徒歩で2分。王子駅は東北新幹線や東北本線の通過駅であり、常磐線とは西日暮里で直結する。
 NPOの会長は、講談の神田香織(いわき市出身)さんで、当然のことながら観客動員に力が入った。定員170人は満員で、中村のいわき弁の語りは、母国語のように歓迎された。んだっぺ?
 公演4日前の1月15日、中村は日本ペンクラブ環境委員会の福島第1原発視察団に参加。2時間に及ぶ敷地内専用バスによるツアーは、窓を閉めきったまま、1歩も外へ出られなかった。スポットによっては、毎時200~400マイクロシーベルトの強烈な放射能汚染区域があり、本質的な問題は未解決のままで、今後100年くらいの将来は見えない。