札幌から車で約2時間。両町は、泊原発から5~6km以内の最危機地域である。
 数千人規模の人口で、中には北電の関係者もいる。あまり表だって意見表明したり、反対の声を上げられない。集会を開いても、人の集まりが数十人規模でなかなか盛り上げるのは難しいという。イベントのタイトルが反原発であったり、主催団体の名称がはっきりしていると、公のホールも貸してくれない。
 そんな状況で、今回、120名強の観客を集められたのは大成功。そんたく社会に一矢を放った。原発さえ無ければ、最高の故郷だと人々は言う。
 岩内町には、郷土の風景画家として有名な「木田金次郎美術館」があったので、駆け足で鑑賞した。木田は、ニセコ周辺の大地主だった有島武郎の支援を受けて、画業に専念した。地元高校の美術活動も盛んで、他にも有名画家が住み込む風土
がある。