那覇を昼ごろ出発。北谷(ちゃたん)へ向かって北上。途中、宜野湾市にある民営の佐喜眞美術館に立ち寄る。
 沖縄出身の画家たちのコレクションで有名である。出身者ではないが、「沖縄」をテーマにした絵も数点。中でも丸木位里氏の「沖縄戦の図」は、壁一面を埋める大作で、迫力満点だった。
 建物の屋上には、西海岸を望む展望台がある。
 1945年4月、ナチスが敗北すると、米軍は日本を目指した。ある日、54万人の兵を載せた軍艦1600隻が、読谷村に連なる海岸にこつ然と現れ、水平線の景色は一変した。この日から沖縄の悲劇が始り、24万人が命を落とすことになる。米軍による占領状態は、今日まで変らず続く。この夜も観客はほぼ満杯。