【第81回】公演8月24日(土)秩父市(埼玉県)

埼玉県は面積がやたら広いうえ、交通綱が複雑で、結局のところあまり便利ではない。
これまで20ヶ所以上の市町を訪れているが、位置関係が頭の中で整理されていなかった。
秩父市は、今回初の訪問となる。「秩父困民党」という名前が浮かんでくるだけで、どんな町かイメージできなかった。
西武池袋線特急で、池袋から終点の西武秩父駅まで1時間20分。しゃれたデザインの大きな駅舎は、土産物スペースや、日帰り温泉になっている。
外に出て、近くの丘に登ると、盆地に広がる秩父市が見渡せる。
山里の忍者でも出るような風景を予想していたが、大外れだった。人口6万人を超える近代的な山岳都市である。
昔は絹織物が盛んで、石灰岩の山を崩すセメント産業は今も続いている。自然の風景も多様で、観光客も多い。
山菜や川魚も楽しめるし、『えびし』など独特の郷土料理も珍味だ。夏の異常な暑さがなければ、住んでみたくなるような環境に恵まれている。
公演場所は、秩父歴史文化伝承館ホール。300席がみごとに埋まった。
主催者団体がユニークで、地元の女子高卒の同級生10数人が作る市民クラブ。定年で退職した元女学生たちが、余生を有意義に過ごそうと、社会貢献の各種イベントを展開している
。福島の原発事故被災者との交流を重ね、この公演を実現するに至った。


【第80回】公演8月4日(日)浜松市(静岡県)

暑さには滅法弱いので、7月は公演予定を入れなかった。ところが、今年の7月は雨ばかり
で、気温もづっと低かった。予測が外れ、8月になった途端、猛暑の波が襲いかかってきた。
浜松市の面積はやたらと広い。大型合併の結果で、今回の公演の地元である浜北区も、昔は
一つの独立した市であった。新幹線の浜松駅から、車で約40分の距離だ。暑さを吹き飛ば
し、観客席は、予定の250人をクリアーした。浜岡原発が近くにあるので、住民の原発に
関する危機感は強い。上演中、女性の声の激が多く飛んだ。
一ヶ月ぶりの上演で、声がもつかと心配だったが、問題はなかった。今回は、80回目の公演。
これだけやっていると、喉も簡単にはつぶれないようだ。


【第79回】公演6月21日(金)多摩市(東京都)

公演は、久しぶりに都市圏ー多摩地区で行われた。
ホールは、京王線聖蹟桜ヶ丘駅から徒歩2分にあるビルの8F。
2日前に、朝日の都内版に告知記事が載ったので、当日客も多く、補助席を一列増やす盛況となった。この地周辺に住む知人も、数人観劇に訪れた。
京都で時代劇(これも久しぶり)の撮影もやっており、行ったり来たりのスケジュールだが、体調維持に気をつけている。
夏の暑さには弱いので、七月は公演をお休み。秋に備える構えを取っている。


【第78回】公演 6月8日(土)盛岡市(岩手県)

 岩手県と言えば、花巻を舞台にした連続テレビドラマのロケで、一ヶ月ほど現地の旅館に滞在したことがある。樹木希林さんと夫婦役で、中村が時々帰宅する外国航路の船員、希林さんが地元の小学校のハリキリ校長を演じた。今となっては、遠い昔話になってしまった。
 盛岡や雫石、水沢などへも、講演や選挙運動などで何度か足を運んだことがある。
 今回の公演は、盛岡の食品業界で活躍する実業家の音頭で実現した。ほとんどの公演は、上演委員会スタイルで、反原発運動にかかわる地元の活動家などが中心で展開してきた。とは言え、環境問題に力を入れている個人の努力で実現するケースも何度かある。今回がその好例である。それにしても、300名以上の集客を目指すというのは大がかりだ。結果、360名以上が入ったのだからびっくりする。
 ほとんどの客が、普段は社会運動の周辺にはいない層で、若い世代もちらほら見受けられた。劇に対する反応は、これまでの公演と同質のもので、もっと情報が欲しいという観客の気迫がみなぎっていた。


【第77回】公演 6月2日(日)南会津町(福島県)

 南会津町は山岳に囲まれた盆地だが、隣接する只見や檜枝岐を含めた大ブナ林地帯でもある。古くから林業が盛んだったが、戦後の材木バブルで、億万長者の一群が生れ、花街も大いに賑ったという。
 一時は、日本中の大きな和太鼓の木枠も、ここのけやきで作られていた。現在の林業は見る影もない。中村の参院議員時代、20000本のブナ林を斬り倒して、林野庁系の独立法人の収入にくり入れようという工作があった。
 中村は自然林保護を主張し、この計画を白紙に戻した。その時の自然林保護活動家が、今回の公演のスタッフの一人だった。
 公演が行われたのは、「御蔵入(おくらいり)交流館」。「御蔵入」とは、幕府の天領という意味であり、この地が歴史的な意味合いを持っている証である。現地スタッフは、200名動員を祈っていたが、当日売りも増え、近い将来の上演参考にと、仙台、郡山、三春などからのプロデューサー達も加わり、結果230名の超入りとなった。スタッフは、「事件だ!事件だ!」と大喜びだった。