プロフィール
職業・肩書き:俳優、作家、日本ペンクラブ理事・環境委員、元参議院議員
1940年、新聞記者の長男として東京で生まれました。幼年期に東京空襲があり、父の出身地である福島県に疎開。そこで小中学校を過ごし、高校は東京に戻り、都立新宿高校を卒業、東京外国語大学に入学しました。在学中、演劇に興味を持ち、大学を中退、劇団俳優座に入りました。
1965年には、EWC奨学生演劇部門試験に合格、ハワイ大学に留学し、アメリカ社会の研究をする機会を得ました。帰国後、新劇改革の若手リーダーとして幹部と衝突、劇団を退団してTV界へ進出しました。
1972年放映の「木枯し紋次郎」が空前のブームになり、その後数多くのドラマで主演をつとめました。俳優業だけでは満足できず、脚本や演出でも活動しましたが、海外取材を基に書いた小説「チェンマイの首」がベストセラーとなり、その後の二作を含め東南アジア三部作は、国際小説ブームの火付け役を果たしました。この成果が注目を浴び、1984年には、日本最初の本格的なTV情報番組「地球発22時」のキャスターに起用され、TV界の流れに大きな変化をもたらしました。数十ヶ国の海外取材での経験から、国際的視点からの政治的発言が多くなり、政界入りの要請が強くなりました。
1998年、参議院東京選挙区から立候補して当選。
2000年、「さきがけ」代表に就任。
2002年には党名を「みどりの会議」に変え、日本最初の環境政党を作ろうと全国の組織化に奔走しました。国会では、90名の国会議員が参加する議員連盟「公共事業チェック・議員の会」の会長として、また環境委員、農水委員として、不正腐敗の追及や環境問題、農林水産業の復権などに取り組みました。
2004年、環境政党を拡大するため、「みどりのマニフェスト」を掲げ、10人の候補者を擁立して参議院比例代表で闘いましたが敗退。一期一会と覚悟を決めた闘いでしたので、政界引退を表明しました。尚、中村敦夫の世界観や政治、経済についての思想は、2011年4月発売の著書「簡素なる国」(講談社)で展開されています。
2007年から3年間、同志社大学院・総合政策科学研究科で講師を勤め、環境社会学を講義。現在は日本ペンクラブ理事、環境委員を務めています。
フィクションとしては、環境ミステリー小説「ごみを喰う男」(2007年 徳間書店)「暴風地帯」(2010年 角川書店)があります。
俳優として、ドラマ「CHANGE」(2008年)、「不毛地帯」、「仁」(2009年)、「鉄と骨」(2010年)、「まれ」(2015年)など注目作品に出演。
2011年からは、自作自演の朗読劇「山頭火物語」で全国公演。
2012年には日本ペンクラブのチェルノブイリ視察団に参加。
2016年以降は、仏教の研究に重点を置く方針。
2017年 朗読劇「線量計が鳴る」を完成。自演で全国公演開始。
経歴
1940 | 新聞記者の長男として、東京都豊島区に生まれる。 |
1945 | 東京空襲で、福島県郡山市へ疎開。 |
1946 | いわき市(旧平市)へ転居。小中学校時代を過ごす。 |
1955 | 福島県立磐城高校入学、半年後に都立新宿高校へ転校。 |
1958 | 東京外国語大学入学、後中退。 |
1960 | 俳優座養成所入所。 |
1963 | 俳優座入団。 |
1965 | EWC奨学生としてハワイ大学留学。 |
1969 | カリフォルニア州バークレイ滞在。 |
1971 | 俳優座退団。 |
1972 | <木枯し紋次郎>ブーム。 |
1976 | (株)中村企画設立。 |
1983 | 小説「チェンマイの首」文筆活動開始。 |
1984 | 情報番組「地球発22時」のキャスターとして登場。 |
1995 | 月刊・中村敦夫新聞発刊 第17回参議院議員東京選挙区に立候補・次点。 |
1998 | 第18回参議院議員東京選挙区で初当選・法務委員会所属。10月に民権政党「国民会議」設立。 |
2000 | 7月「さきがけ」代表就任。8月議員連盟「公共事業チェック議員の会」会長就任。 |
2001 | 1月環境委員会所属 7月農水委員会所属 |
2002 | 1月さきがけと国民会議が合流、さきがけを「みどりの会議」と党名変更。 |
2004 | 7月第19回参議院選挙比例代表で敗退。政界引退を表明。11月「みどりの会議」解散 |
2007 | 環境小説「ごみを喰う男」を発表。同志社大学大学院総合政策科学研究科で講師(2009年まで3年間)。 |
2008 | 日本ペンクラブ理事(環境委員会委員長は2015春まで) |
2011 | 自作自演の朗読劇「山頭火物語」初演。 |
2011 | 評論「簡素なる国」で自己哲学を展開。 |
2014 | (株)中村企画解散。マネジメント業務を(株)クロスポイントへ委託。 |
主な出演作品
TV | ||
1972 | 木枯し紋次郎 | CX |
1973 | 水滸伝 | NTV |
1974 | おしどり右京補物車 | ABC |
1975 | 剣と風と子守唄 | NTV |
1976 | 青春の門 | MBS |
1976 | 必殺仕業人 | ABC |
1976 | 江戸特捜指令 | MBS |
1977 | 海峡物語 | ANB |
1977 | 新・木枯し紋次郎 | 12ch |
1978 | 翔べ! 必殺うらごろし | ABC |
1978 | 東京メグレ警視 | ABC |
1978 | 重役秘書 | MBS |
1979 | 不毛地帯 | MBS |
1980 | 雪姫隠密道中記 | MBS |
1980 | なぜか初恋南風 | TBS |
1981 | 結婚したい女 | MBS |
1981 | 日本悪妻に乾杯 | MBS |
1982 | 男と女の間には | MBS |
1994 | 銀行 | NHK |
1995 | 官僚たちの夏 | NHK |
2007 | 新・京都迷宮案内4 | ANB |
2008 | 幻十郎必殺剣 | TX |
2008 | 誤算 | TX |
2008 | CHANGE | CX |
2009 | 黒部の太陽 | CX |
2009 | 不毛地帯 | フジテレビ |
2009 | 仁 | TBS |
2010 | 鉄の骨 | NHK |
2011 | 人間昆虫記 | WOWOW |
2012 | 平清盛 | NHK |
2012 | リーガルハイ | CX |
2012 | 負けて勝つ | NHK |
2013 | 新春大型時代劇鬼平犯科帳スペシャル | CX |
2014 | パンドラ〜永遠の命〜 | WOWOW |
2015 | まれ | NHK |
2015 | 誤断 | WOWOW |
2016 | 三屋清左衛門残日録 | BSフジ |
映画 | ||
1964 | 怪談 耳無芳一の話 | 東宝 |
1970 | 儀式 | 創造社 |
1973 | 夕映えに明日は消えた | 東宝 |
1974 | 襤褸の旗 | 独立プロ |
1977 | 姿三四郎 | 東宝 |
1977 | 仁義と抗争 | 東映 |
1981 | ザ・チャレンジ | 米映画 |
1982 | 南十字星 | 日豪合作 |
1992 | 帰ってきた木枯し紋次郎 | CX |
1994 | 集団左遷 | 東映 |
1995 | 大夜逃 夜逃げ屋本舗3 | 東宝 |
1997 | 破線のマリス | 製作委員会 |
1999 | 梟の城 | 東宝 |
2006 | 犬神家の一族 | 東宝 |
2009 | BALLAD 名もなき恋のうた | 東宝 |
2015 | チョコリエッタ | 独立プロ |
2020 | 帰郷 | 時代劇専門チャンネル |
情報番組キャスター
1984 | 中村敦夫の地球発22時(3年半) | MBS |
1985 | ルーブル美術館 | NHK |
1989 | 遙かなる草原の彼方に<シルクロード> | ANB |
1989 | 中村敦夫のザ・サンデー(3年) | NTV |
2019 | こころの時代 反骨ー中村敦夫の福島 | NHK |
小説・エッセイ
1972 | 小 説 | 渡世人気質(ブロンズ社) |
1983 | 国際小説 | チェンマイの首 (講談社) |
1985 | 国際小説 | ジャカルタの目 (講談社) |
1989 | 国際小説 | マニラの鼻(講談社) |
〃 | エッセイ | コーカサスの風(テレビ朝日出版) |
1993 | 社会小説 | 結婚しましょ!(講談社) |
1994 | 宗教小説 | 狙われた羊 (文藝春秋・刊) |
1996 | 評 論 | 時よ怒れ! (近代文藝社) |
1997 | 評 論 | ドブねずみを撃て! (近代文藝社) |
1998 | 評 論 | 政治家になろう (ラジオたんぱ) |
1999 | 評 論 | この国の八百長を見つけたり (小学館) |
1999 | エッセイ | 国会物語 (晩聲社) |
2000 | 自 伝 | 俳優人生/振り返る日々 (朝日新聞社) |
2004 | 評 論 | さらば、欲望の国 (近代文藝社) |
2007 | 環境小説 | ごみを喰う男 (徳間書店) |
2010 | 環境小説 | 暴風地帯 (角川書店) |
2011 | 評 論 | 簡素なる国(講談社) |
2018 | 戯 曲 | 線量計が鳴る -元原発技師のモノローグ-(而立書房) |
2018 | アンソロジー | 憲法についていま私が考えること/戯曲「流行性官房長官」(角川書店) |
主な監督作品
1972 | 木枯し紋次郎 | CX |
1977 | 新・木枯し紋次郎 | テレビ東京 |
1984 | リオのカーニバル(ドキュメンタリー) | NTV |
1991 | TVレポーター殺人事件(サントリーミステリー大賞) | ABC |
1992 | 徳川家康の秘宝(時代劇小説大賞) | ABC |
1996 | ラッツ -霞ヶ関のドブねずみ- | 劇団東京クラブ |
主な脚本作品
1988 | 土壇場でハリーライム(サントリーミステリー大賞) | ABC |
1991 | TVレポーター殺人事件(サントリーミステリー大賞) | ABC |
1992 | 徳川家康の秘宝(時代劇小説大賞) | ABC |
1993 | オレのベイビー! | YTV |
1996 | ラッツ -霞ヶ関のドブねずみ- | 劇団東京クラブ |
1997 | 蘭と狗(時代劇小説大賞) | ABC |
1997 | 左手に告げるなかれ(江戸川乱歩賞受賞作) | CX |
1998 | 環境啓蒙演劇「ドクターグリーン」 | 劇団STAR |
2011 | 朗読劇「山頭火物語」 | 全国展開 |
2018 | 朗読劇「線量計が鳴る」全国100回公演を目指す。 | 而立書房 |
賞罰
1973 | 京都市民映画祭TV部門主演男優賞 |
〃 | 第10回ゴールデン・アロー賞 |
1987 | ATP賞 |
1993 | エランドール・特別賞 |
1995 | 毎日映画コンクール・助演男優賞 |
1996 | ブルー・リボン助演男優賞 |
2010 | 旭日中綬章 |
2020年5月現在