山形市の周囲には、湯質の良い温泉が集中している。
 公演前日、泊めていただいたのは上山温泉の老舗旅館。
 町は武家屋敷通りなどがあり、古民家を改築したオシャレなカフェなどもあるが、観光業は下降気味だという。
 公演は山形市の郊外にあるシベールアリーナ。
 作家の故・井上ひさしさんのリーダーシップで企画された文化村の中にある劇場だ。10年ほど昔になるか、阿刀田高さんの主催の朗読会がここで行われ、私が同地出身の作家・藤沢周平の「暗黒剣千鳥」を朗読した。当時のスタッフもおり、懐かしさを胸に250名の客の前で「線量計が鳴る」を演じた。